冬用シュラフ(冬用寝袋)選びに迷っていませんか?たくさん種類がある寝袋の中から、今回は冬用シュラフの種類やメリット、デメリット、選ぶ際のポイントなど解説します。
また初心者向けおすすめ商品や人気ランキングなど具体的な商品もご紹介します。冬用シュラフの選び方についてもっと知りたい方は、ぜひご一読ください。

タニ ヤオミ

CAMPxGEAR編集長
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冬用シュラフとは?
冬用シュラフとは冬キャンプのテントの中で睡眠をとるときに使用するキャンプギアです。
寝袋は袋状の携帯できる寝具のことです。ドイツ語でSchlafsack(シュラフサック)といい、その略称でシュラフとも呼ばれています。
冬キャンプの夜はとても冷え込み、気温に合っていない寝袋を使うと寒さで目が覚めてしまうことも。
日中の疲れをしっかりととりたいのに満足に睡眠がとれないとストレスですよね。せっかくの楽しい冬キャンプが満足に睡眠がとれないせいで嫌な思い出になってしまいます。
冬キャンプで快適な睡眠をとるには気温に合った冬用シュラフを選ぶのが大切です。
このページでは冬用シュラフの選び方やおすすめを、初心者にもわかりやすいように詳しく解説していきます。
特徴
冬用シュラフは夏用シュラフに比べ厚手で、保温力が高いのが特徴です。
家庭で使用する布団も夏用の掛け布団と冬用の掛け布団では分厚さが違います。寝袋も冬用は羽毛や綿の量が多いものを使用します。
なぜなら綿の量が多いと保温力が上がるからです。そのため冬用シュラフは冬以外の季節の使用では暑くなりすぎるので適していません。

上記の「コールマン タスマンキャンピングマミー/L-15」は使用可能温度-15℃以上となっています。-15℃まで使用することができるので冬キャンプで使用するのに向いている寝袋です。
メリット:暖かく、外での睡眠の質が安定する
冬用シュラフには次のメリットがあります。
- 寒い冬でも暖かい
- 外でも睡眠の質が安定する
- 化繊なら手入れが簡単
冬用シュラフは気温に合ったものを使用すれば冬キャンプでも暖かいです。寒い中でもしっかりと睡眠をとることができるので日中の疲れをいやすことができます。
また化繊素材の寝袋なら汚れても丸洗いができ、手入れも簡単です。
デメリット:冬にしか使えない、値段が高い
ではデメリットはなんでしょうか。
- 冬にしか使えない
- 夏用、3シーズン用に比べると値段が高い
冬用シュラフは他の季節に使うには暖かすぎるので向いていません。
春、夏、秋にキャンプする予定があるなら夏用シュラフや3シーズンシュラフも購入する必要があります。また冬用シュラフは中綿の量が多いので夏用、3シーズン用よりも値段が高くなります。
値段が安い冬用シュラフは中綿の量が少ないことが多いです。しかし、そのような商品は寒くて目覚めるときがあるのでおすすめできません。
寝袋のよくある質問
種類

寝袋の種類について詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
上記で詳しく記載していますが、寝袋の形状は大きく分けて「マミー型」と「封筒型」の2種類に分けられます。
冬用シュラフは保温性の高いマミー型をおすすめします。
マミー型は頭から足先まですっぽり包み込む形状をしているので隙間が少なく、冷気の侵入を防いでくれます。保温性が高く安定した睡眠がとりやすいのはマミー型です。
封筒型でも冬用はありますが、密着性がないのでどうしても冷気が入ってしまいます。また家庭用の布団に似た形状なので頭まで包み込まれず肩から上が冷えやすくなります。
どうしても窮屈感が苦手な方は、ニット帽やブランケットで顔まわりが冷えないようにし、インナーシーツを使用するなど工夫次第では封筒型でも快適な睡眠がとれます。
冬用シュラフの選び方
たくさんのメーカーからいろいろな特徴を持って販売されている冬用シュラフはどうやって選べばよいのでしょうか。
寝袋の形状の違いや素材の種類など寝袋選びの基本的なポイントを知りたい方は次の記事を参考にしてください。
ポイント1:冬用シュラフは「記載の温度+5℃」を目安に選ぶ
メーカーによって記載のされ方は異なりますが、冬用シュラフを選ぶ場合は「快適使用温度」をしっかりと確認しましょう。
快適使用温度 | この温度帯での使用であれば、快適に睡眠できる。 |
限界使用温度 | この温度帯での使用であれば、ぎりぎり睡眠が可能。 |
限界使用温度ギリギリでの使用だと寝袋だけで睡眠をとるのは厳しいです。
限界使用温度は何とか使用できる限界温度の目安なので、服装を厚着にしたりストーブを利用しない限りは寒さで目が覚めてしまいます。
冬の夜は気温がぐっと下がります。 標高が高い場所ではさらに気温が下がります。
快適使用温度があっていない寝袋では、寒さによって起きてしまったり満足に睡眠がとれなくなってしまいます。
どのあたりのキャンプ場に何月ごろに行きたいのかを考え、その場所の月別最低気温を調べて選ぶのがおすすめです。
冬キャンプで快適な睡眠をとるには「記載の温度+ 5℃」を目安に選ぶと失敗が少ないです。
ポイント2:中綿はダウンの方が暖かい
保温性にかかわるのが中綿の素材です。寝袋の中綿はダウン素材と化繊素材がありますが、保温性はダウン素材の方が高いので冬キャンプ向きです。
化繊素材でも冬用シュラフはありますが、中綿の量が多くなり収納サイズが大きくなってしまいます。
保温性を重視するならダウン素材の寝袋をおすすめします。
ただしダウン素材の寝袋は化繊素材の寝袋より値段が高いです。また手入れや保管が大変なので初心者の方には化繊の冬用シュラフが無難です。
ポイント3:重さ
使用している素材によって違いますが寝袋は中綿の多さで重さが変わってきます。冬シュラフは中綿が多く入っているので軽くても1〜1.5kgの重さがあります。
そのため持ち運びが車でしたらさほど気になりませんが、徒歩やバイクでキャンプに行く場合は他のキャンプギアと合わせると持ち運びにくいです。
持ち運びやすさを重視したい方は高品質のダウンを採用した重さ1kg以下の冬用シュラフがおすすめです。
ポイント4:大きさ
冬用シュラフは中綿の量が多いので収納サイズが大きくなります。
ダウン素材であれば圧縮して収納できるのでコンパクトになります。化繊素材は圧縮できないので大きくなってしまいます。
収納サイズが限られる場合はダウン素材の寝袋がおすすめです。
おすすめの冬用シュラフ
ここからは冬キャンプにおすすめの冬用シュラフをジャンル別に何点か紹介していきます。
おすすめの理由も記載しているので自分のキャンプスタイルに合った冬用シュラフを探す参考にしてみてくださいね。
初心者におすすめの「コールマン(Coleman) エクストリームウェザーマミースリーピングバッグ」
おすすめの理由としては
- 頭から首まですっぽり覆われる
- ‐18℃まで使用可能
- 上下から開閉できるダブルファスナー付き
- 値段が安い
-18℃まで使用可能で1万円を切るのは大変リーズナブルな寝袋です。冬キャンプ初心者でも手を出しやすいですよね。
また寝袋のファスナーは上下どちらからでも解放できるダブルファスナーなので、暑いときはファスナーを下げるだけで簡単に温度調節ができます。そのため手だけを出す、足だけ出すも可能です。
はじめての冬キャンプを考えている方におすすめです。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
ステップアップにおすすめの「ナンガ(NANGA) AURORA750 レギュラー」
おすすめの理由としては
- 防水加工が施されたナイロン生地
- 高品質なダウンを使用
- 永久保証つき
ナンガのオーロラシリーズは、防水加工が施されたオーロラテックスというナイロン生地を使用しています。そのため結露でぬれても保湿力が落ちず、シュラフカバーがなくても使用できます。
またダウンを封入した寝袋は永久保証。アフターサービスがあるのは安心ですよね。
冬キャンプに慣れてきた方やダウンの寝袋へステップアップしたい方におすすめです。
小さい子供がいるファミリーにおすすめの「スノーピーク(snow peak) グランドオフトンダブル1600」
おすすめの理由としては
- 家族で並んで眠れるダブルサイズ
- 隙間が生まれにくい構造の掛布団
- 厚さ5cmのインフレータブルマット
マット採用の掛け布団タイプの寝袋なので、家の布団で眠っている感覚に近いです。ダブルサイズの大きさなので小さな子供と一緒に並んで眠ることができます。
両サイドと下部には折り返しがあり寝返りを打っても隙間が生まれにくい構造になっています。
使用温度目安は-8℃までなので冬のファミリーキャンプにおすすめです。
グランドオフトンはシングルサイズもあります。家の布団で眠っている感覚に近いものが欲しい方はおすすめです。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
おしゃれな封筒型寝袋「ロゴス(LOGOS) 丸洗いソフトタッチシュラフ・-6」
おすすめの理由としては
- やわらかフランネルで肌触りがいい
- 丸洗いできる
- 同一品番は連結が可能
ブラウンの色味が落ち着いていておしゃれです。
寝袋の外側はサラサラの生地で、内側はやわらかいフランネル素材なので肌触りがよく暖かいです。また起毛の間に空気の層ができ保湿性もあります。
丸洗いできるのでお手入れが楽なのもうれしいポイントですよね。
同一品番は連結することができ、2人で一緒に眠ることができるのでカップルや夫婦におすすめです。
適正温度が-6℃冬用としては少し高めです。厳冬期でも利用したい場合は湯たんぽなど他のギアの併用も検討しましょう。
最強の冬用シュラフ「イスカ エアドライト860」
おすすめの理由としては
- 厳冬期の雪山にも行ける-25℃対応
- 3Dシルエット
- 強力な超はっ水性能
- 高品質なダウン860g使用
超はっ水加工の高品質なダウンを使用し、ぬれにも強いです。
独自の船形構造で保温性が抜群なので快適な睡眠をとることができます。
山岳地帯や標高の高い場所へ行く方や寒いのが苦手な方におすすめです。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
冬用シュラフ最新人気ランキング
冬用シュラフの人気はどのようになっているのか。楽天の寝袋・シュラフ(冬)ランキングを元にTOP10を調査しました。
順位 | メーカー名 | 商品名 | 形状 | 中綿 | 使用可能温度 | 快適睡眠温度 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | HAWK GEAR | 寝袋 シュラフ マミー型 | マミー型 | 化繊 | -15℃〜 | - | 4,880円 |
2位 | Bears Rock | 封筒型寝袋-30℃ FX-503W | 封筒型 | 化繊 | -30℃〜 | -10〜20℃ | 14,250円 |
3位 | Bears Rock | センタージッパー寝袋 FX-453G | マミー型 | 化繊 | -34℃〜 | -12〜12℃ | 13,750円 |
4位 | コールマン | エクストリームウェザーマミースリーピングバッグ | マミー型 | 化繊 | -18℃〜 | - | 6,281円 |
5位 | fieldarchi | Xcross 枕付き -15℃ 210T | 封筒型 | 化繊 | -15℃〜 | 0℃〜 | 4,590円 |
6位 | Snugpak | スリーパーエクスペディション スクエア | 封筒型 | 化繊 | -17℃〜 | -12℃〜 | 13,750円 |
7位 | コールマン | タスマンキャンピングマミー | マミー型 | 化繊 | -15℃〜 | - | 10,340円 |
8位 | NANGA | AURORA 750 | マミー型 | ダウン | -14℃〜 | -6℃〜 | 44,000円 |
9位 | コールマン | ハドソンダブル | 封筒型 | 化繊 | -13℃〜 | 7℃〜 | 11,180円 |
10位 | NANGA | AURORA light 600 DX | マミー型 | ダウン | -11℃〜 | -4℃〜 | 58,300円 |
2022年10月17日~10月23日の期間を対象として楽天が2022年10月26日に公表した寝袋・シュラフ(冬)ランキング(売上や取り扱い店舗数などから楽天独自ランキング)を元に、
- 寝袋・シュラフを対象として抽出
- 紛れ込んでいるネックウォーマー、インナーシュラフなどは除外
- ノーブランド、ショップブランドを除外
- -10℃以下に対応していない商品を除外
- 同一商品の販売店違い、色違い、サイズ違い、オプション違いを除外(最上位のみ掲載)
を行った。また商品情報が不足時はメーカー公式サイトやネットに公開されている取扱説明書の情報を元に追記した。
Bears Rock、コールマンが人気です。ランク外の11位以下ではNANGA製品が数多くありました。
1位:HAWK GEAR 寝袋 シュラフ マミー型
2位:Bears Rock 封筒型寝袋-30℃ FX-503W
3位:Bears Rock センタージッパー寝袋 FX-453G
4位:コールマン エクストリームウェザーマミースリーピングバッグ
5位:fieldarchi Xcross 枕付き -15℃ 210T
6位:Snugpak スリーパーエクスペディション スクエア
7位:コールマン タスマンキャンピングマミー
8位:NANGA AURORA 750
9位:コールマン ハドソンダブル
10位:NANGA AURORA light 600 DX
まとめ
今回は冬用シュラフの選ぶポイントやおすすめを紹介しました。
冬キャンプは夜の気温がとても下がります。気温に合っていない寝袋を使用すると快適な睡眠がとれません。下手したら体調を崩してしまうこともあります。
寒い夜でも冬用シュラフを使用すればしっかりと睡眠がとれます。日中の疲れもいやされ翌日はスッキリと目を覚ますことができます。
また冬用シュラフにはフランネル素材で優しい肌触りのものやダウンたっぷりでしっかり防寒できるものなどたくさんの種類があります。
自分の好きな素材や形、キャンプスタイルに合った冬用シュラフで楽しい冬キャンプを過ごせるよう参考にしてみてくださいね。

タニ ヤオミ
冬用シュラフと夏用シュラフの違いは、家庭用の布団と同じく中綿の量です。
中綿の量が増えると保温力が上がり、冬の野外でも温かく快適な状態で眠ることが可能です。
そこでおすすめしたいのは中綿に高フィルパワーのダウンが入ったタイプの寝袋を選ぶことです。
フィルパワーとはダウン自体の反発力の数値で、同じ量のダウンでもフィルパワー値の高いほうがより多くの空気を蓄えられるので、保温力も高くなります。
ダウンは軽くて温かいのが最大のポイントです。冬の屋外、特に明け方は気温が氷点下になることもよくあります。
ダウンは化繊と比べて軽いので、寝袋自体の重さを感じることがなく、温かさを維持できます。