画像出典:コールマン
「ガソリンランタンを使ってみたいけど難しそう・・・」と思っていませんか?ガソリンと聞くとちょっと身構えてしまいますよね。ガソリンランタンについて知れば、意外とハードルが低いことに気づきますよ。
今回はガソリンランタンについて種類やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。また日本で購入できるガソリンランタン全5商品の解説など、ガソリンランタンの全てをご紹介します。
明るくてパワフルなガソリンランタンについて知りたい方は、ぜひご一読ください。

オガワ コハル
ガソリンランタンとは?
ホワイトガソリンを燃料としたランタンのこと。ホワイトガソリンは、石油精製の過程で作られる無添加・無着色のガソリンなのでススが少なく使いやすいです。
日本で流通しているガソリンランタンのメーカーは、老舗アウトドアメーカーのコールマンのみです。100年以上の歴史があるコールマンのガソリンランタンはヴィンテージものから最新版まで幅広く流通しており、構造は今も昔もほぼ変わりはありません。
コールマンは1901年、アメリカのカンザス州で創業されました。最初のガソリンランタンがコールマンから発売されたのは、アメリカでオートキャンプが普及される前の1910年。それから時代とともに発展をとげつつも、基本的な構造は変わらず100年以上もの間人々から愛されています。(参考:コールマン120年の歩み)
長い年月の間、アメリカをはじめ世界中で愛されてきたコールマンのランタンは「バースデーランタン」というものも流行りました。「バースデーランタン」とは、自分が生まれた年月と同じ製造年月のランタンを手にいれること。
当初は子どもにプレゼントすることがアウトドア通の間でブームになっていたようですが、現在では自分の為に購入する人が増えているようです。そういった理由もあり、ヴィンテージ商品も人気がとてもあります。
特徴

ガソリンランタンは他の燃料ランタンと比べ、かなり明るいことが特徴です。130W〜230W相当あるので、メインランタンとしてしっかり使用できます。
ガソリンランタンは、点火の前にポンピングという加圧作業を行います。コールマンのガソリンランタンは、加圧した空気で燃料を送り出すという独自の構造をしているので、ポンピングはとても大事な作業です。
ポンピングにより、空気圧が高まった状態で燃料バルブを開くとタンク内で圧縮された空気と燃料が霧状になり、マントルに火をつけると燃料にも点火されるという仕組みになっています。
タンク内に効率的に空気圧を加えるためには、8分目までの適量を給油する必要があります。燃料と空気が「8:2」のバランスが一番良いと言われています。どの程度給油したのか見た目ではわからないので、「給油用アクセサリー」の使用をおすすめします!(参考:”いざ”というときに役に立つガソリン燃焼器具メンテナンスハンドブック)
また、ガソリンランタンはおよそ30cmほどの大きめサイズが特徴ですが、以前は高さが24cmで最小のガソリンランタン、「フェザーランタン」という商品もありました。
残念ながら現在は廃盤となっていますが、小型ながらしっかりとした明るさがあるので今でも根強い人気を誇っています。中古商品として流通はあるので気になる方はチェックしてみてください。
メリット:安定した火力
ここまで、ガソリンランタンについて簡単に説明してきましたが、一体どんなメリットがあるのでしょうか?
- 引火点が低いので寒冷地でも安定した火力が得られる
- メンテナンスをしっかりすれば、何十年も長持ちする
- 明るさが最大230w相当もあるのでメインランタンとしても
主な燃料のホワイトガソリンはマイナス50度でも引火するので、雪中キャンプなどの寒冷地でもしっかり安定した火力が得られ、大活躍します。
そして、ガソリンランタンはメンテナンスをしっかりすれば何十年も長持ちするので、子ども・孫世代に受け継ぐことができます。ヴィンテージものも出回っているので、デザインの楽しみ方がいろいろとありますよ。また、簡単な構造をしており、自分で修理も可能なので愛着を持って使用できるのも楽しみのひとつです。
そして、他の燃料式ランタンと比べ、圧倒的に明るいです!ガソリンランタンは、130W〜230W相当まで明るさがあるので、メインランタンとして使用できます。
デメリット:手間がかかる
ガソリンランタンで注意すべき点は
- 燃料がガソリンなので取扱いに注意が必要
- 給油〜着火まで手間がかかる

燃料のホワイトガソリンは、マイナス50度でも引火します。小さな火花だけでも容易に引火するため取扱いにはかなり注意が必要です。ランタンの取扱い方をしっかりと熟知し、漏れがないようメンテナンスをしっかりしましょう。
燃料は基本的に使い切りがベストですが、残ってしまった場合は空気圧を抜き、バルブが全てしまった状態であれば持ち運びが可能です。(参考:”いざ”というときに役に立つガソリン燃焼器具メンテナンスハンドブック)
また、ポンピングなど使用するまでに手間がかかります。目詰まりを起こさないように定期的なメンテナンスも必要です。その手間も楽しめる人にとっては楽しいですが、「すぐに使いたい!」という人には向きません。
ランタンのよくある質問
燃料式のものはメンテナンスすれば数十年持ち、親子2世代で使っているようなご家庭もいます。
電池式は使用回数が少ないのでLEDの寿命に至る前に振動による機械的な故障や、サビによる電気系統のトラブルで数年〜10年程度で買い替えになります。
キャンプ用品専門店、スポーツ用品店、登山用品店、ホームセンター、メーカー公式サイト、AmazonなどのECサイトで購入できます。
電気式であれば家電量販店などにも置いてあります
意外と大きい・小さいが起きやすいので一度実物を見るか、ネットでサイズをしっかり調べるようにしましょう
芯から揮発するハリケーンランタンなどは節約や臭いの点で、抜いて元の容器に戻したほうが良いです。加圧が必要なタイプはその分しっかり密閉されていますので運搬時に横にしない限りは大丈夫です。
理想としては必要な量を投入し、毎回しっかり使い切る形です。
種類
ランタンの種類について詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
ホワイトガソリンとマルチ(デュエル・ダブル)フューエルランタン
ガソリンランタンは、ホワイトガソリンのみ使用するランタンと、マルチ(デュエル・ダブル)フューエルランタンのふたつに分けられます。
マルチフューエルランタンは、レギュラーガソリンも使用できるランタンで、災害時の燃料が限られている時にも活躍する商品です。もしもの備えとして持っておくのも良いですよ。
レギュラーガソリンは、添加物が多く入っているためススと臭いが出やすくメンテナンスが大変なので非常時のみに使用することをおすすめします。レギュラーガソリンの購入や保管は、現在厳しく規制されており、容易に購入できなくなっています。購入する際は注意してください。
ガソリンランタンの選び方
ガソリンランタンはいくつか種類がありますが、どのように選べば良いのでしょうか。
ランタンの種類など、基本的なポイントを知りたい方は次の記事を参考にしてください。
ガソリンランタンを選ぶ場合は、「明るさ」と「操作性」で選ぶと良いでしょう。
ポイント1. 明るさで選ぶ
家族のキャンプでメインランタンとして最低限明るいものが欲しい人はワンマントルランタン。それよりももう一歩明るさが欲しい方は、ツーマントルランタンを選ぶと良いでしょう。
グループキャンプなど人数が多いキャンプでとにかく明るさが欲しいかたには、チューブマントルランタンがおすすめです。
ポイント2. 操作性で選ぶ
「どうしても着火するのが怖い」という方は、自動着火装置付きのランタンを選ぶと良いです。
おすすめのガソリンランタン
ここまで、ガソリンランタンの特徴や選び方について説明してきました。
ガソリンランタンは、寒冷地の過酷な状況下でも安定した火力を得られるので雪中キャンプをする人には特におすすめです。
火をつけるまでやメンテナンスに手間がかかりますが、その時間を楽しみ、より味のあるアウトドア空間を楽しむことができます。
日本で流通しているガソリンランタンのメーカーはコールマンのみですが、その中で自分にあったランタンはどれなのかと悩みますよね。
国内で標準販売している商品は3つ、さらに日本では未発売で並行輸入品が2つあります。
それぞれの特徴とおすすめをご紹介します。
初めてのガソリンランタンにおすすめの「コールマン ワンマントルランタン286A」
おすすめの理由としては
- 約130W相当とちょうど良い明るさ
- ガソリンランタン初心者でも比較的使いやすい
- マントルが一つなのでランニングコストが抑えられる
コールマンの代名詞とも言えるこの商品は、ベーシックなガソリンランタンなので初心者でも手が出しやすいです。マントルがひとつなので、使用方法も特段難しくないので初めてのガソリンランタンとしてうってつけです。2010年にはロングライフ賞を受賞しており、長年に渡ってスタンダードであり続けています。公式では抽選販売される程人気商品です!
この商品の大きさや光りかた、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
ツーマントルでおすすめの「コールマン パワーハウスツーマントルランタン290A」
おすすめの理由としては
- ツーマントルなので約190W相当とかなり明るい
- タンク容量が大きいので燃料が長持ちする
- メインランタンとして十分使える
ワンマントルランタンよりもう少し明るさが欲しい方におすすめです。容量は約940ccあり、明るいにも関わらず7〜14時間使用できるので1泊なら補充せずに使用できます。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
自動点火装置付でおすすめの「コールマン ノーススター チューブマントルランタン」
この商品のおすすめできる点は
- 自動点火装置付なのでライター不要
- 電池式着火なのでスムーズな点火が可能
- 約230W相当とコールマン随一の明るさ
ガソリンランタンに点火するのが怖い!という人におすすめのランタン。ガソリンランタン初の自動点火装置つきなので初心者でも簡単に点火できます。
かなりの明るさがあり、夜を明るく照らしてくれますよ。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
防災にもおすすめなガソリンランタン「コールマン プレミアムパワーハウスデュアルフューエルランタン285A」
この商品の特徴として
- レギュラーガソリンも使用できるのでランニングコストを抑えられる
- もしもの時の備えとしてピッタリ
- メインランタンとして十分な明るさがある
日本では未発売で並行輸入品のこの商品は、レギュラーガソリンも使用できることが大きな特徴です。
ホワイトガソリンよりも安く手に入るのでランニングコストが抑えられます。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
最強のガソリンランタン「コールマン ツーマントル デュアルフューエル ランタン295A」
この商品の特徴として
- レギュラーガソリンも使用できるのでランニングコストを抑えられる
- 大きい分285Aよりも最大照度が約100ルーメン明るい
- 最大の使用時間が約20時間と長い
コールマンパワーハウスデュアルフューエルランタン285Aよりもサイズが大きい分、明るさがあるので、デュアルフューエルで明るさを求めている人にピッタリの商品です。
285Aの最大の明るさは約700ルーメンなのに対し、295Aは約800ルーメンとおよそ100ルーメンもの差があります。
また、使用時間にも大きな違いがあります。285Aの最大使用時間は約13.5時間なのに対して295Aは約20時間も使用することができます。長時間使用できるのでアウトドアにはうってつけです。
まとめ
いかがだったでしょうか? 今回はガソリンランタンの特徴や選び方、おすすめの商品についてご紹介しました。
ガソリンランタンは、構造と使い方を理解すれば意外と簡単です。メンテナンスなど、手間がかかる部分は多いですが、その分愛着を持って使用することができます。自分で修理ができるので、我が子のように使い続けることができますよ。
そして、燃料式ランタンの中では、圧倒的に明るさがあるので、夜のアウトドアをより楽しいものにしてくれること間違いなしです!夜のアウトドアの楽しみのひとつとして、この機会にガソリンランタンを導入してみませんか?