アウトドアチェアとは?初心者向けに種類や選び方、オススメ商品を解説

アウトドアチェア テーブル・チェア

アウトドアチェアとは

キャンプで利用するアウトドアチェアとは野外で調理、食事、休憩のために利用するチェアのことです。

アウトドアチェアとシェラフ(寝袋)は長時間、体に接するという点でキャンプギアの中でも特殊です。しっくり来る・来ないの個人差が大きいので、自分に合ったアウトドアチェアを見つけるようにしましょう。

1人用が基本ですが、ベンチ型の複数人が座れるタイプもあります。

このページではさまざまな種類があるアウトドアチェアについて初心者でもわかりやすいように解説して行きます。

制作者
CAMPxGEAR編集長

CAMPxGEAR編集長

キャンプ歴15年、日本キャンプ協会公認キャンプインストラクター。幼い頃より釣りなどアウトドアを趣味とし、毎年3〜5張りテントを購入するほど沼にハマった嫁のおかげでキャンプギアに詳しくなった人。ゴールデンウィークには10日間の遠征で4つキャンプ場を行脚して9連泊するなど家族全員がキャンプ好き。本職は上場企業執行役員CTO。
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アウトドアチェアの特徴

アウトドアチェアと屋内で利用するチェアとの違いは

  • 持ち運びのために軽くコンパクトに収納できること
  • 汚れやサビなどに強く、耐久性があること

です。

素材には生地はポリエステル、ナイロン、コットン、ポリコットンなどが採用され、フレームには木、アルミ合金、スチールなどが採用されます。

アウトドアチェアは座面の高さを調整できない商品が多いです。また調整できる商品もオフィスチェアのように柔軟には調整できません。

座ることだけ考えると、座面の高さは人間工学として「自分の下腿(膝の上端から脚底まで)の長さより1cmだけ短い高さが良い」と言われています。

アウトドアチェアを探すときは自分の下腿の長さを測ってみましょう。

アウトドアチェアの種類

座面高の違い

アウトドアチェアは座面の高さが30cm程度のローチェアと、40cm程度のハイチェアがあります。また高さを調整できる兼用商品も数は多くありませんがあります。

アウトドアチェアの高さはアウトドアテーブルと合わせる必要があります。テーブルとチェアで高さが合っていないと使いづらくなりますので注意しましょう。

ハイテーブルにハイチェアのセットをハイスタイル、ローテブルにローチェアのセットをロースタイルと言います。

また通常のチェアを使わずラグなどの上に直接座るお座敷スタイルもあります。お座敷スタイルでは座椅子を使う人もいます。

ハイスタイル、ロースタイル、お座敷スタイルのメリット・デメリットは以下のとおりです。

スタイル メリット デメリット
ハイスタイル
  • 調理がしやすい
  • 食事が食べやすい
  • 起立、着席が楽
  • 大きく重い
  • 子供は使いづらい
ロースタイル
  • 視点が下がり開放感増加
  • 焚き火に薪をくべやすい
  • コンパクトで軽い
  • 子供でも使いやすい
  • 調理がしづらい
  • 食事が食べづらい
  • 起立が少しつらい
お座敷スタイル
  • 開放感、自由度が増える
  • チェアが不要で安い
  • 幼児でも安心
  • 靴の脱ぎ履きが必要
  • 焚き火の近くはできない
  • 雨の日に外ではできない
  • 立ち上がるのがつらい

収納構造の違い

アウトドアチェアは収納する構造の違いから以下の3つに分かれます。

アウトドアチェア収納構造の違い
種類 コンパクト 簡便さ 解説
組み立て式 生地とフレームが分かれ、フレームは何本ものポールを組み立てるタイプ
折りたたみタイプ △〜◎ 背面と座面をパタンと畳むタイプ。簡単な商品が多いが一部商品で面倒でかなり力がいる組み立てがある
中央収束タイプ 傘を広げる、畳むような感覚で椅子を棒状に収束するタイプ

素材の違い

アウトドアチェアの生地とそれぞれのメリット、デメリットは以下の表のとおりです。

生地の素材 通風性 吸湿性 含水性 速乾性 難燃性 重量 価格
ポリエステル
ナイロン
コットン
ポリコットン

天然繊維のコットン(綿)、合成繊維のポリエステル、ナイロンが有り、ポリエステルとコットンを混ぜて両者の良い所取りを狙ったのがポリコットンです。

大きな違いはとして、ポリエステルとナイロンは水に強いが熱に弱い。コットンは水に弱いが熱に強い。ポリコットンは水にもそこそこ強く、熱に強い。

コットン(綿)だと燃えやすそうだとイメージする人もいると思いますが、実際は熱に強く、火の粉が落ちても穴が空きにくいです。

ただし色が変わったり、コーディングが劣化はするので、落ちてからも消えずにくすぶってる大きい火の粉を放置して良いわけではありません。

対してポリエステル、ナイロンは火の粉ですぐに穴が空きます。焚き火やバーベキューなどをする場合はチェアとの距離に注意しましょう。火の粉は意外と遠くまで弾けます。

他に同じ生地でもメッシュ構造など編み方によっても通気性などの差がでます。

また椅子のフレームの素材とそれぞれのメリット、デメリットは以下の表のとおりです。

生地の素材 重量 サビ 強度 価格
アルミ合金製
スチール製 ✕〜△ ◯〜◎
カーボンファイバー

アルミ合金はバランスが良いです。

スチール製は重いですがその分重心が下に来るため安定感は増します。サビは塗装がしっかりしていればある程度はカバーできます。

背もたれの違い

座面と背もたれが分かれたタイプでは、背もたれの高さの違いでハイバック、ミドルバック、ローバックに分かれます。

また座面と背もたれが半球状の一枚布で構成され、背中から腰回りを袋状に包まれる一枚布タイプや背もたれがないスツールタイプもあります。

背もたれの形状 背もたれの高さ 快適性 コンパクト 重量
ハイバック 頭まで ◯〜◎
ミドルバック 肩まで
ローバック 脇の下以下
半球状一枚布タイプ さまざま △〜◎ △〜◯ △〜◯
スツール なし

半球状一枚布タイプは利用者の体形や体重によって合う合わないがあり、同一商品でも人によって快適性の感じ方に差が出やすい商品です。

その他は小さいほど快適性は下がるがコンパクトになり軽くなります。

肘掛け(アームレスト)の有無

アウトドアチェアは肘掛けがあるタイプとないタイプがあります。食事のみの利用であれば肘掛けは気になりませんが、休憩などにも利用しますので、肘掛けがある商品のほうが無難です。

標準アクセサリーの違い

サイドテーブル、ドリンクホルダー、サイドポケット、バックポケットの有無が商品により異なります。

特にサイドポケットがあるとスマホをしまえるので便利です。

特別な形状

複数人が座れるベンチタイプ、フットレストがあり座面の角度を変えられるリクライニングチェア、脚がカーブ状で前後に揺れるロッキングチェア、ハンモック構造など用途が一部限定されますが、代わりに違った付加価値を持つチェアもあります。

初心者におすすめのアウトドアチェア

初心者はズバリ「キャプテンスタッグ 棚モック付ラウンジチェア」がオススメです。

理由は以下の4点です。

  • 初心者でも扱いやすい中央収束タイプ
  • 価格が実売2200円と格安。しかも見た目にチープさが少ない
  • 座面高は36cmでハイスタイルに近いがロースタイルでも使える
  • 座面下の棚が荷物置きとして便利、運動会など他用途に使いやすい

チェアやテーブルは何回かキャンプに行くと自分の目指したいスタイルが見えてきて買い替えするパターンが多いです。

最初から高額な商品を決め打ちせず、最初は安い商品やレンタルでいろいろとお試しをオススメします。

アウトドアチェアのよくある質問

素材次第ですが比較的キャンプギアの中では買い替え周期が早い部類です。プラスチックのパーツがある製品はそこが最初に劣化します。木製や鉄製の製品は丁寧に扱えば10年以上持ちますが、通常に使っていると細かいキズなどが目立ち始めます。

キャンプ用品専門店、スポーツ用品店、登山用品店、ホームセンター、メーカー公式サイト、AmazonなどのECサイトで購入できます。

チェアに関しては少なくとも同じサイズの実物に座って確認することをオススメします

アウトドアチェアの選び方

形状や素材がさまざまで、メーカーによりいろいろな特徴を持つアウトドアチェアはどうやって選べばよいのでしょうか。

選び方のヒントをお教えします。

ポイント1.スタイルを決める

ハイスタイル、ロースタイル、お座敷スタイル、囲炉裏スタイルのどのスタイルを行いたいのか、よく考えて絞り込みましょう。

兼用できる商品もありますし、スタイルを1つに限定しなくても良いのですが、テーブルも兼用できる商品にするなど他で調整や追加購入が必要な場合があります。

ポイント2.耐荷重で選ぶ

安いスツールや小型のものは耐荷重が50〜60kgです。子供か小柄な女性用だと思ってください。

一般的なサイズは耐荷重が80kgの商品が多いです。服装分の重量や何かしら荷物を手に持つことも多いので、体重が75kgを超えるご家族がいる場合は耐荷重を意識したほうが良いです。

ポイント3.座り心地で選ぶ

頭部も支えるハイバックか、腰が包まれる安定感のある一体布型か、多少動いたときのグラつき具合など、アウトドアチェアは座り心地がいろいろあります。

座り心地は個人の好みが分かれるため、合っているかは座ってみないとわかりません。リアル店舗に行き、実際に座ってみましょう。

ポイント4.見た目で選ぶ

家具類はデザインの方向性に統一感があったほうが良いです。

おしゃれ、スタイリッシュ、武骨などの中からどのようなテイストを目指したいのか、テーブルなど含めて完成形をイメージして選ぶことをオススメします。

ただ多少違ってもテーブルクロスやクッション、小物類でカバーはできます。

ポイント5.焚き火で使うか

焚き火を前にゆったりとした時間を過ごしたい。その場合に使えるチェアはロータイプで生地がコットンかポリコットンに絞られます。

薪をくべるためには座面の高さはロータイプがちょうど良いです。また生地がポリエステルやナイロンは火の粉ですぐに穴が開いてしまいます。

ポイント6.収納性で選ぶ

ファミリーキャンプで使うアウトドアチェアは1つ1つそこまででもなくて、家族4名分で4つなどとなると車への収納や自宅での収納場所をそこそことります。

収納スペースに比較的余裕がないならばコンパクトにまとまる組み立て式がオススメです。

私が選ぶ最強のアウトドアチェア

私が選んだ最強のアウトドアチェアは「DoD SUGOISSU」です。

  • このコンパクトさなのに高さと角度調整で10段階の変化
  • ハイスタイルからお座敷スタイルまでさまざまなスタイルや利用シーンで活躍
  • 厚手のコットンで焚き火のそばでも使える
  • 耐荷重も100kgも余裕がある
  • サイドポケットでスマホやペットボトルを格納できる

興味を持った人は、ぜひお試しください。