落ち葉や小枝を燃やすウッドストーブ(ネイチャーストーブ)が気になりませんか? 小型の焚き火台のようだけど、固形燃料コンロやアルコールストーブのようでもあって、興味深いキャンプギアですよね。
今回はウッドストーブについて種類やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。また初心者向け、おしゃれ優先、最強の商品など、いろいろな観点でおすすめ6商品を選びました。最新の人気ランキング(2022年11月調べ)も交えてウッドストーブの全てをご紹介します。
軽量・コンパクトでエコなウッドストーブについて知りたい方は、ぜひご一読ください。

CAMPxGEAR編集長
制作記事一覧

タニ ヤオミ
- ウッドストーブ(ネイチャーストーブ)とは?
- ウッドストーブの選び方
- おすすめのウッドストーブ
-
ウッドストーブ最新人気ランキング
- 1位:Landfield ウッドストーブ 中型サイズ(4,680円〜)
- 2位:Field to Summit フレイムストーブL OFBFL(3,575円〜)
- 3位:TITAN MANIA 焚き火台S(2,380円〜)
- 4位:tab. 缶ストーブSE(5,940円〜)
- フレイムストーブ1位:solo stove Ranger Kit 2.0(38,500円〜)
- フレイムストーブ2位:Field to summit フレイムストーブMAX MINI OF-BMAX-MI(14,780円〜)
- フレイムストーブ3位:solo stove Campfire(13,200円〜)
- フレイムストーブ4位:wakufimac ウッドストーブ(12,980円〜)
- フレイムストーブ5位:CHANGE MOORE 二次燃焼コンロ ストーブ(25,800円〜)
- フレイムストーブ6位:ビジョンピークス 焚き火台 SCキャンプファイア(13,900円〜)
- まとめ
ウッドストーブ(ネイチャーストーブ)とは?
一般的にウッドストーブとは落ちている小枝や枯葉を燃料にできる円柱形の小型で軽量なコンロ(ストーブ)のことです。自然の中にあるものを燃料にすること、二次燃焼を促すエコな仕組みで燃え残りもほぼ出ないことから、別名「ネイチャーストーブ」とも呼ばれています。
ただし、メーカーや販売店がウッドストーブと呼ぶ商品は他に2種類あります。1つ目は運搬性のために板を組み合わせる箱型のタイプです。こちらは二次燃焼が発生しません。2つ目は焚き火を主目的にサイズを大きくしたタイプです。こちらは二次燃焼が発生しますが普通の薪が燃料になり、「フレイムストーブ」とも呼ばれます。
サイズ | 形状 | 燃料 |
---|---|---|
小型 | 円柱・二次燃焼する | 落ち葉、枯れ枝、細かく割った薪など |
小型 | 箱型 | 落ち葉、枯れ枝、細かく割った薪など |
大型 | 円柱・二次燃焼する | 普通の薪 |
以降、この記事では小型ウッドストーブ(ネイチャーストーブ)について解説します。大型のウッドストーブ(フレイムストーブ)は別の記事で解説します。
小型のウッドストーブの多くは五徳がセットなので、お湯を沸かすなどコンロ用途で使えます。また少人数なら暖を取るという焚き火台用途でも使えます。アルコールストーブの風防・五徳として兼用できる商品もあり、軽量でコンパクトな焚き火台として、ソロキャンパーや登山者からの人気が高まっています。
ウッドストーブの原型は、アメリカのホーボーと呼ばれる労働者が使っていたホボウストーブといわれております。空き缶やドラム缶に穴を開け、落ちている枝などを燃やして暖をとったり調理をしていたりしていました。
「二次燃焼」とは最初に火付けをした燃料が燃えて出た可燃ガス(煙)に空気を送り込み、さらに燃焼させることをいいます。そのため煙が減少し、効率よく高火力を生み出すことができます。完全燃焼するため、燃え残りもほぼ出ません。
特徴
小型なウッドストーブの特徴といえば軽量でコンパクトなことです。持ち運びしやすく価格も安いので、サブの焚き火台として持って行くという使い方もできます。
ガソリンなど化石燃料を使わず、落ちている小枝や枯葉、松ぼっくりなどを現地調達して燃やせます。他に木質ペレット、小さく割った薪、炭なども使用できて便利です。キャンプに限らず釣りや災害時などいろいろな場面で活用できます。
またウッドストーブは二次燃焼を促すため、二重構造になっているものが多いです。二次燃焼は燃焼効率が良いので、小さいながら火力が強く、煙が減り燃え残りも非常に少ないです。短時間でお湯を沸かしたい時などに重宝します。
しかし、コンパクトである分、火床の位置が低く地面に熱が伝わりやすいので、使用する場所には注意が必要です。芝生などのサイトでは耐熱テーブルやブロックの上などで使用しましょう。また高さが低く、火の世話をしていると腰に負担がかかるため、高さのある台の上で使用した方がよいです。
焚き火台として使うときは大人数ではなく、少人数やソロのキャンプで静かに火の世話をしながら焚き火を楽しむための焚き火台といえます。

メリット:軽量でコンパクト、燃料を現地調達できる
ウッドストーブのメリットを紹介します
- 軽量でコンパクト、価格も比較的安い
- 燃料を現地調達できる
- 二次燃焼するものは、煙が少なく燃え残りが少ない
軽量でコンパクトなものが多いので携行性に優れ、設置や後片付けも楽です。また、落ちている枝や枯葉などを燃料として使えるので薪を調達したり薪割りをしたりする手間もいりません。二重構造になっているタイプは、二次燃焼を促し煙が少ないです。燃え残りも灰が少々残るくらいです。
デメリット:燃え尽きるのが早く、長時間の調理に不向き
次にデメリットを紹介します。
- 燃焼効率が良いタイプは、燃え尽きるのも早く火の番がせわしない
- 長時間の調理には向いていない
- 場所によっては枝や枯葉が落ちていない
メリットである燃焼効率の良さですが、燃料が燃え尽きるスピードも速いので、気づいたら火が消えているということもよくあります。長時間の調理というよりも、ちょっとお湯を沸かすといった使い方が向いています。
また最近のキャンプ場はきれいに整備されていることも多いので、枝や枯葉が落ちていないこともあるので注意が必要です。

種類
ウッドストーブは大きく円柱型と箱型の2つに分けられ、素材はステンレスやスチール、チタンなどがあります。
形状 | 円柱型 | 二重構造になっていて二次燃焼を生み出す。枝などを立てて入れることができる |
---|---|---|
箱型 | コンパクトに折りたため、薪を入れられるなど口が大きい商品もある | |
素材 | ステンレス | さびにくくメンテナンスが楽 |
スチール | さびやすいのでメンテナンスが必要、価格は安いが比較的重い | |
チタン | 軽量で熱に強く変形しにくい、価格は比較的高額 |
ウッドストーブの選び方
ウッドストーブは構造がシンプルなことから、さまざまなメーカーが参入し、たくさんの種類が販売されています。そこで、ウッドストーブ選びに重視したいポイントを挙げます。
ポイント1. 用途に合わせて形状を選ぶ
ウッドストーブは形状によって用途に対する使い勝手が大きく異なります。先に用途をしっかり考えてから形状を選びましょう。
調理用途が主な場合
お湯を沸かす、肉を焼くなど調理が主な目的の場合、五徳がついている円柱型のものがおすすめです。円柱型は二重構造になっているものがほとんどなので、二次燃焼を起こし火力が強い点も調理に向いているといえます。
バーナー・コンロの種類や選び方について詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
焚き火用途が主な場合
暖を取ったり炎を眺めるのが主な目的の場合、薪や太い枝など大きい燃料を入れることができるサイズのある箱型がおすすめです。また、ウッドストーブは受け皿があることで燃焼効率が良くなるため、受け皿のついているものを選ぶとよいです。灰の後処理も楽になります。
焚き火台の形状の違いや素材の種類など焚き火台選びの基本的なポイントを知りたい方は次の記事を参考にしてください。
おすすめのウッドストーブ
数ある中からどんなウッドストーブを選べばよいか迷いますよね。そこでどんなウッドストーブがあるのか、定番のものを中心にいくつかおすすめをピックアップしてみました。ソロや少人数で手軽に使用できる軽量でコンパクトなものを選びましたので、ぜひ参考にしてみてください。
初心者におすすめの「Lixida 折りたたみウッドストーブ」
初心者におすすめの理由は
- 軽量でコンパクトである
- 組み立ても簡単
- アルコールプレートも付属している
- 価格が安い
このウッドストーブは重さが約120gととても軽量で、大きさも片手に乗るほどコンパクトです。また、組み立ても簡単で初心者でも安心して使うことができます。
アルコールプレートも付属しているので、アルコールストーブとしても使用できます。小さい割に安定感もあり価格もリーズナブルなことも初心者向きといえます。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
ステップアップにおすすめの「Boundless Voyage チタン 薪ストーブ」
少しキャンプに慣れてきた方におすすめの理由は
- チタン製なので軽くて耐久性がある
- 二重構造で二次燃焼を促し燃焼効率が良い
- 五徳や脚が取り外せて収納がコンパクト
軽量なチタンは熱に強く変形が少ないので、長く使用できます。ステンレスの物より価格は高めですが、長く使うほどに味の出てくるチタン製のものにもチャレンジしてみましょう。アルコールストーブと組み合わせて使えるので便利です。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
安心感でおすすめの「ユニフレーム ネイチャーストーブ」
品質で定評のあるユニフレームのネイチャーストーブがおすすめ理由は
- 作りがしっかりしている
- 底面がメッシュ地で燃焼効率が良い
- 側面に着火穴があるので着火が楽
ウッドストーブのはしりともいわれるユニフレームのウッドストーブです。十字の脚と底面がメッシュ地であることで、上昇気流が起き高い燃焼効率を生み出します。ウッドストーブは深さがあるため着火がしづらい場合もありますが、こちらは側面に着火穴があるので着火も楽にできます。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
おしゃれなウッドストーブ「バーゴ チタニウムヘキサゴンウッドストーブ T-415」
見た目も重視したい方におすすめの理由は
- デザインがおしゃれ
- チタン製なので軽くて耐久性がある
- アルコールストーブや固形燃料の風防としても使える
このストーブのおすすめポイントは、なんといっても六角形のおしゃれな見た目です。専用の収納袋も六角形でかっこいいです。側面の板が連結しているので女性でも簡単に組み立てることができます。
チタン製なので使うほどに味が出てさらに愛着のわくストーブになることでしょう。また、側面を広げればアルコールストーブなどの風防としても活用できます。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
最強のウッドストーブ「solo stove タイタン」
最強にふさわしい理由は
- 継ぎ目がないため耐久性が良い
- 二重構造で二次燃焼を促し、燃え残りがほぼ出ない
- 燃焼効率もよく火力も強い
ウッドストーブといえばsolo stove シリーズというくらい人気のあるストーブです。アメリカ テキサス発のsolo stoveは世界でも高い評価を受けています。サイズも幅広く展開していますが、小さめの薪も入れられるタイタンが一番使い勝手がよいでしょう。
火力も強いので暖を取ったり調理にも活用できます。二重構造で二次燃焼が起き、着火もスムーズで煙が少なく、燃え残りもほぼ出ないので片付けもとても楽です。
この商品の大きさ、使い勝手などはこちらの動画がわかりやすかったので参考にしてください。
ウッドストーブ最新人気ランキング
ウッドストーブの人気はどのようになっているのか。楽天の焚き火台ランキングを元にTOP10を調査しました。
2022年11月14日~11月20日の期間を対象として楽天が2022年11月23日に公表した焚き火台ランキング(売上や取り扱い店舗数などから楽天独自ランキング)を元に、
- ウッドストーブを対象として抽出
- 紛れ込んでいる風防板などは除外
- ノーブランド、ショップブランドを除外
- 同一商品の販売店違い、色違い、サイズ違い、オプション違いを除外(最上位のみ掲載)
を行った。また商品情報が不足時はメーカー公式サイトやネットに公開されている取扱説明書の情報を元に追記した。
調査元となる楽天の焚き火台ランキングには300位までがリストアップされています。その中で小型のウッドストーブは4商品ランクインしました。
1位:Landfield ウッドストーブ 中型サイズ(4,680円〜)
2位:Field to Summit フレイムストーブL OFBFL(3,575円〜)
3位:TITAN MANIA 焚き火台S(2,380円〜)
4位:tab. 缶ストーブSE(5,940円〜)
ウッドストーブは全体からするとまだマイナーな商品のようです。また商品画像だけみるとそっくりなフレイムストーブ(大型ウッドストーブ)もついでに調査しましたので、そちらのランキングを紹介します。フレイムストーブは300商品中6商品ランクインしました。
フレイムストーブ1位:solo stove Ranger Kit 2.0(38,500円〜)
フレイムストーブ2位:Field to summit フレイムストーブMAX MINI OF-BMAX-MI(14,780円〜)
フレイムストーブ3位:solo stove Campfire(13,200円〜)
フレイムストーブ4位:wakufimac ウッドストーブ(12,980円〜)
フレイムストーブ5位:CHANGE MOORE 二次燃焼コンロ ストーブ(25,800円〜)
フレイムストーブ6位:ビジョンピークス 焚き火台 SCキャンプファイア(13,900円〜)
まとめ
みなさん、いかがでしたか?
ウッドストーブの特徴やおすすめをまとめてみました。形状や大きさ、素材などさまざまな種類のあるウッドストーブですが、使用目的や重視したい機能や特徴を確認して、ぜひ自分に合ったウッドストーブを見つけてください。
ウッドストーブを使用するキャンプは、まず山や川、キャンプ場を散策して小枝や松ぼっくりを見つけることから始まります。それらを静かに燃やして火を起こしていると、より自然と一体になっていることを実感できます。
そうして、さりげなく起こした火で沸かしたお湯でコーヒーを入れて飲むのが最高の幸せ。そんなミニマムでロマン派のキャンパーたちに愛されているウッドストーブです。
ぜひキャンプギアの一つに取り入れてみてください。

タニ ヤオミ
ウッドストーブはシンプルですがとても奥深いギアです。木の枝や枯葉など、自然の中にあるものを燃料として使用するストーブなので、まさにアウトドアの原点ともいえるギア。国内外からさまざまな老舗メーカーから製品がでています。
代表的なのは
- 日本の「UNIFLAME ネイチャーストーブ」
- アメリカの「VARGO アウトドアストーブ 」
- アイルランド「kelly kettle ケリーケトル」
など。
二次燃焼効果で燃焼力が高く、煙が少ないのも特徴です。自然の中にあるものだけでもしっかり火が起こせるので防災や、ブッシュクラフトスタイルのキャンプでも重宝する製品です。
身近な素材で火をおこすことができるので、お子様とともに火おこし体験ができるのも通常の焚き火台とはまた違ったウッドストーブの良さでしょう。